トップ > 調査情報

2020年10月20日

沢尻東原遺跡 2020年度 整理情報(5)

遺構図面のデジタルトレースを開始しました

 

 

今年度の室内作業では土器の接合と復元のほかに、遺構図面の整理も進めています。今回は現場における記録をデジタル化して、どのように報告書の資料にするかを紹介します。

 

【埋甕炉を発見】

竪穴建物跡から土器を囲炉裏に使った埋甕炉(まいようろ)が発見されました。

現場では形や使い方がわかるように、様々な角度から記録写真を撮ります。

 

 

 

 

 

 

【実測図を書く】

写真撮影の後は、正確な記録を残すための図面を作成します。 発見した遺構を、真上や真横からミリ単位で測り、方眼紙に記録します。

 

 

 

 

 

 

 

 

【手書きの実測図】

この埋甕炉は1/10の縮尺で記録しました。図面に記された数字は、基準点(海抜703.514ⅿ)からの高低差を示しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

【図面のデジタルトレース】

ここからが室内整理作業です。現場の図面をスキャンして、画面上で清書(デジタルトレース)します。

 

 

 

 

 

 

 

 

【完成したトレース図】

手書き実測図をデジタルトレースして、ようやく報告書に掲載できる資料となります。

カテゴリ:沢尻東原遺跡,調査情報

2020年10月20日

沢尻東原遺跡 2020年度 整理情報(4)

篠ノ井東中の生徒が職場体験を行いました

 

 

9月24日に篠ノ井東中の2年生3名が当センターにおいて職場体験を実施しました。沢尻東原遺跡の作業室では土器の接合を行いました。

 

【土器を接合する】

たくさんの土器片が並ぶのをみて最初は戸惑いましたが、真剣に取り組み、破片同士がつながるようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【縄文土器の特徴を学ぶ】

担当職員から縄文土器の特徴について説明を受けました。当センターでの職場体験では、このほかに図書の整理も実施しました。

カテゴリ:沢尻東原遺跡,調査情報

2020年9月28日

南大原遺跡 2020年度 整理情報(3)

歴史遺産を未来に残すために ~整理室より~

遺跡から出土した貴重な資料は、埋蔵文化財センター内の整理室に運び、整理と分析を行って、南大原遺跡という歴史遺産を未来に継承するための調査報告書を作成しています。 これからの仕事を紹介します。

 

【一つひとつ、記録化する】

 ペットボトルなどにある賞味期限の印字を見たことがありますか?それと同じ方法で土器1点1点に出土データを記録します。

遺跡名や出土位置の出土データが印字されます。

【土器に残された情報を読み取る】

 土器の表面に描かれた文様を寸分違わない精度で図面に写しとります。こうして作成された実測図は全国各地で出土した土器と比較検討する大切なデータとなります。

【遺跡の痕跡を図として保存する】

 二千年前の弥生人たちが大地に刻んだ生活の痕跡である建物やお墓の記録を、パソコンを使って合成していきます。

【調査記録や成果を1冊に】

 発掘現場と整理室で蓄積された遺跡の記録と成果を、皆さまにご覧いただけるように調査報告書を刊行します。現地には残せない遺跡の記録となる報告書もまた、大切な歴史遺産の一つです。

【先人の生き方を共有する】

  出土品は博物館等で大切に展示保管されます。現在もセンター展示室で代表的な出土品や写真パネルを展示しています。土器や石器は先人たちが我われ現代人と同じ大地に生きた証しです。



南大原遺跡発掘調査情報(2)(pdf 1.0MB)


 

カテゴリ:南大原遺跡

2020年9月23日

座光寺石原遺跡 2020年度発掘調査情報(1)

 座光寺石原遺跡は、飯田市座光寺地区の土曽川(どそがわ)左岸にあります。リニア中央新幹線の(仮)長野県駅と中央自動車道座光寺スマートインター(建設中)を結ぶ座光寺上郷(ざこうじかみさと)道路の建設に伴い、発掘調査を実施しています。過去の調査記録では、いくつかの古墳の存在と、石室(せきしつ)から馬具(ばぐ)や鉄鏃(てつぞく)などが出土したことが報告されています。古墳の痕跡を探求することも、今回の調査目的の1つと考えています。

【寒冷紗(かんれいしゃ)の下で】

 猛暑の日には寒冷紗を張り、日影の中で調査しました。熱中症にならないように、注意しながら掘り下げを進めました。

【石器が出土しました】

 縄文時代や弥生時代とみられる打製石斧(だせいせきふ)4点、横刃形(よこばがた)石器4点、砥石(といし)1点が出土しました。これらの石器は、遺跡周辺で採取できる石材を使って製作されています。

【 集石炉(しゅうせきろ)を検出】

 焼けた石や炭がたくさん詰まった集石炉がみつかりました。現在のところ、遺物が出土していないので詳しい時期や性格はわかりませんが、これからの調査で明らかにしていきたいと思います。

 

座光寺石原遺跡発掘だより第1号(pdf456KB)

カテゴリ:座光寺石原遺跡

2020年9月23日

南大原遺跡 2020年度 発掘調査情報(2)

2年間大変お世話になりました。

昨年4月から実施した南大原遺跡の発掘作業も、この9月をもちまして無事終了いたしました。昨年10月には台風19号の影響で調査の一時中断もありましたが、地域の皆様には日頃からご理解ご協力をいただき、改めてお礼申し上げます。  


【千曲川と共に生きた弥生人】

 調査区を善光寺平方面から見ると、左に現在の千曲川の流れ、右に明治時代以前の旧千曲川の痕跡がはっきりとわかります。弥生時代の人々が暮らした二千年前、この一帯はどのような環境だったのでしょうか。

【堆積学による遺跡環境の復元】

 遺跡環境を復元するため、土壌堆積学を専門とする信州大学理学部の研究室に調査をお願いしました。住居跡内に堆積した土や遺跡が立地する基盤層が土壌サンプルとして採取されました。その分析によって千曲川べりに暮らした弥生人の生活環境を解明することが期待されます。



【発掘ゲンバってなんだ?】

 中野市立豊井小学校6年生が元気に訪ねてくれました。「本物の土器に触れるのはきっと一生に一度の機会。校長先生もきっと今日初めて触るはずだよ」と話しかけると、皆「えー!」。順番に恐る恐る土器を触ってみて、「弥生土器は薄くてザラザラしてる」、「持ってみると思ったより軽いよ」と色んな声が聞こえきました。発掘現場でしか味わえないワクワク、ドキドキする“生の歴史”を感じてくれたようでした。



カテゴリ:南大原遺跡

<前のページ

次のページ>

ページのトップへ