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2012年3月31日

長野県の遺跡発掘2012 見どころ紹介(4)

3月17日(土)から長野県立歴史館にて長野県埋蔵文化財センター速報展「長野県の遺跡発掘2012」を開催しています。ここでは展示の見どころをシリーズで紹介します。なお速報展の詳細につきましては、「こちら」をご覧ください。

佐久平の3万年―旧石器から中世まで―

佐久地域最古級の石器

佐久市前山の高尾A遺跡は、約3万年前の狩人たちが使用した石器が出土しました。丘陵斜面の沢沿いで黒曜石を材料とする石器づくりがおこなわれていました。ナイフのようにものを切ったりする、台形や貝殻に似た形をした石器が特徴的です。

【高尾A遺跡出土の石器】

縄文の住居と貯蔵穴

佐久市小宮山の小山の神B遺跡は、八ヶ岳から延びる尾根の南斜面に営まれた、縄文時代前期の集落跡です。14軒の竪穴住居跡がみつかり、住居跡の中や周辺から貯蔵穴も発見されています。竪穴住居跡は、重なってみつかったものもありますが、ほぼ等間隔に並んでいます。写真は約6,000年前の木の実などを蓄えておく貯蔵穴用の穴と考えられます。横からみた形が、理科の実験に用いられるフラスコに似ていることからフラスコ状土坑とよばれています。

 

【小山の神B遺跡でみつかったフラスコ状の貯蔵穴】

弥生時代の集落と墳墓(ふんぼ)

中部横断自動車道の路線上で、千曲川右岸の盆地部、左岸の丘陵縁辺部の両方でみつかっています。左岸の丘陵部では前の久保遺跡や和田遺跡で竪穴住居跡が数件程度の小規模な集落が見られるのに対して、右岸の段丘上には西近津遺跡群や周防畑遺跡群のように弥生時代後期の住居跡が数十軒から数百軒も存在する大集落があります。超大型の住居跡や円形周溝墓を主体とする墓域が存在し、銅釧(どうくしろ・腕輪)やヒスイ製の勾玉が出土することから、この地域の有力な集落と推定されます。

 

【周防畑遺跡群の重なってみつかった集落と墓域】

郡衙(ぐんが)周辺の遺跡

千曲川右岸の大集落は、古墳時代前期に入ると一旦途絶えますが、古墳時代後期になると再び現れます。その後、古代の佐久群の役所である佐久郡衙が、佐久市長土呂地区に置かれたと考えられます。その周辺には西近津遺跡群や周防畑遺跡群のような同時期の大集落が多く、墨書・刻書土器などの文字資料、硯などの文房具のほか、灰釉陶器などの施釉陶器、輸入陶磁器、薬壷(やっこ)や鉄鉢(てっぱつ)などの特殊な器形の土器も出土し、役所に勤めるような人々が住んでいたものと思われます。

 

【周防畑遺跡群から出土した獣脚風字硯(じゅうきゃくふうじけん)】

 

【獣脚風字硯の推定復元図】

カテゴリ:行事案内・お知らせ

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