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「掘ってわかった信州の歴史」長野県の遺跡発掘2013 みどころ紹介(6)
3月16日(土)から長野県立歴史館で開催する、『長野県埋蔵文化財センター30周年企画展「掘ってわかった信州の歴史」長野県の遺跡発掘2013』のみどころを時代ごとに紹介します。
今回は中・近世です。
松本平から善光寺平へぬける道筋にある筑北村の向六工(むかいろっく)遺跡では、15~16世紀に営まれた集落がみつかりました。集落を構成する掘立柱建物跡の1棟には、11枚の皿が納められた竪穴が伴っていました。皿はいずれも瀬戸美濃地方で16世紀前半に焼かれたものと考えられます。こうした事例は県内でも非常に珍しいものです。
【城下に住まう武士の館―伊那市東高遠若宮武家屋敷(ひがしたかとおわかみやぶけやしき)遺跡―】
東高遠若宮武家屋敷遺跡は、江戸時代の高遠藩の城下町におかれた武家屋敷跡です。ここでは江戸時代後期の礎石をもつ建物跡がみつかりました。高遠藩家臣「小松純八」が居住したとされる区画で検出された建物跡を絵図に描かれた小松家の間取りと照合したところ、礎石の位置が一致することがわかりました。出土した陶磁器(左の写真)や銭貨、キセルなどは当時の武士の暮らしぶりを今に伝える貴重な資料です。
このほか、佐久市の金井城跡(かないじょうあと)から出土した茶臼(ちゃうす)や石臼(いしうす)、刀子(とうす)、銭貨、坂城町の観音平経塚(かんのんだいらきょうづか)から出土した五輪塔(ごりんとう)や経石(きょうせき)なども展示します。
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