本年度の調査では、16基の土坑がみつかりました。そのうち8基は、直径5m強の円形に並んでいて、竪穴住居の柱穴である可能性も考えられます。これらの土坑は、縄文時代後期の土器が出土していることから、その時期の所産である可能性が高いと考えています。遺物包含層の土器には割れ口がシャープなものもあって、遠方から長期にわたって流れてきたとは考えにくいため、今回の調査地からさほど離れていない上流部に、集落跡などが存在することが推測されます。
【西から見た遺跡遠景】
遺跡は、東に向かって流れる大沢川(写真中央)が形成した扇状地の扇央部に位置しています。
【円形に並ぶ土坑群】
調査区の北端部で見つかりました。炉跡や床は遺存していなかったものの、竪穴住居跡の柱穴である可能性も考えられます。
大沢屋敷遺跡
- ふりがな
- おおさわやしきいせき
- 住所
- 佐久市大沢 マップ
- 立地
- 千曲川左岸、大沢川が形成した扇状地上に位置
- 事業名
- 中部横断自動車道建設
- 調査期間
- 平成23年・平成24年8月-9月・平成25年・平成26年4月
- 時代
- 縄文・古墳・古代・中近世
- 遺跡の種類
- 集落跡
- 備考
2012年1月20日
大沢屋敷遺跡 平成23年調査情報(1)
カテゴリ:大沢屋敷遺跡