昨年度に引き続き、洞源遺跡の発掘調査が始まりました。本年度の調査範囲は、昨年度調査区の北東に隣接する1区(2,300㎡)と、昨年度遺構・遺物が検出された2区(1,500㎡)の合計3,800㎡です。昨年度の調査では縄文時代と平安時代の遺物と焼土を伴う土坑2基が確認されました。今年度は昨年度遺構が確認された一帯を含めて、北東側の傾斜が緩い地区にあたることから、縄文時代と平安時代の遺構・遺物の検出が期待されます。
比較的緩斜面の1区に対して、2区は急斜面になっています。1区では重機によるトレンチ調査を開始し、今のところ、縄文時代と考えられる土器片が数点出土しましたが、遺構が確認されていません。
一方、2区では昨年度確認された遺構周辺を重機により表土剥ぎを行っています。
土坑内の土には、焼土や炭化物がみられます。直径は約40cmです。現在、この遺構の周辺を検出していますが、新たに土師器の坏・甕の破片、焼土跡などがみつかっています。また、中世の内耳土器片も出土しました。徐々に遺跡の状況が明らかになってきました。