-本年度の発掘調査は終了しました-
馬越下遺跡は八ヶ岳東麓から伸びる丘陵上にあり、東側は千曲川、北側は大石川に浸食を受けた段丘崖上に位置しています。遺跡内の地形は、西側の尾根状部、東側の谷状部、その間の緩やかな斜面部から成っています。平成22年に当センターが実施した発掘調査では、斜面部で平安時代の竪穴住居跡3軒・土坑15基等が確認されました。
今年度は230㎡の小範囲の発掘を行いましたが、残念ながら遺構は確認されず、遺物も表土から中世の焼物片が1点出土したのみです。今回の発掘部分は、谷状部にあたり、集落の居住域から外れていると考えられます。
写真左側で重機が埋め戻している所が今回の発掘部分。重機の背後に左から右に下る尾根状部が見えていますが、平成22年の発掘では、ここで平安時代の集落がみつかっています。
湧水に悩まされつつ、精査しましたが、遺構は確認されませんでした。