―中世の遺跡調査―
4月から引き続き吉田地区と桐原地区の2ヶ所で調査を行っています。現在は桐原地区を中心に調査を進めています。桐原地区では同じ調査面から弥生時代の竪穴住居跡が1軒、平安時代の竪穴住居跡10軒以上、中世と考えられる掘立柱建物跡2棟などが重なりあってみつかってきています。時代の新しい順に調査をしていきます。今回は中世の建物跡を紹介します。
【中世の掘立柱建物跡】
東西に長い約4.5m×15.1mの大きな建物跡です。
写真の人が立っているところが柱を建てた穴(柱穴)です。
【礎盤石をもつ柱穴】
穴の底には平らな石が置かれています。
これは「礎盤石(そばんせき)」です。柱が上屋の重さで沈み込まないようにするための石です。
大きな建物を建てるために工夫されています。
【穴から出土した石臼】
掘立柱建物跡の柱穴のほかにも多くの穴がみつかっています。その一つから石臼が見つかりました。
【井戸跡】
調査区外との壁際に筒状に組まれた大きな石が出土しました。調査を進めていくと円形の井戸であることがわかりました。
内側の石は井戸を壊す際に井戸の中に埋めたものと考えられます。
まだ深さと幅、サイズはわかっていません。井戸の底から何がみつかるか、秋には結果を報告したいと思います。