今回の発掘調査では須恵器窯跡3基が見つかりました。このほかに、黒曜石の剝片などが約50点出土しました。この中には旧石器時代の彫器(ちょうき)と呼ばれる石器が含まれており、剝片の多くは旧石器時代の遺物と考えられます。昭和37年の発掘調査でもナイフ形石器、彫器、掻器(そうき)など50点ほどの旧石器時代の石器が出土しています。
左上が彫器と呼ばれる旧石器時代に特徴的な石器です。その他にも、カミソリの刃のような石刃と呼ばれるものが多く見られます。右端は下呂石と呼ばれる、岐阜県下呂市で採取される石材を用いた石刃です。他は、黒曜石製です。
打ち割った方向や、順番を観察して記録した左図のような実測図を作成します。この図を、写真と一緒に報告書に掲載します。
石鏃(せきぞく)が2点出土しました。縄文時代の土器や遺構は見つかりませんでした。狩りに来て、落していった石器と考えられます。