-風張遺跡、調査終了-
4月中旬から始まった風張遺跡の調査は、8月10日で終了になりました。2区と3区は、現地説明会とラジコンヘリによる空中写真撮影、重機による深掘りトレンチを掘りました。4区では、中世の井戸と思われる穴や竪穴建物跡、掘立柱建物跡、溝跡(水路)がみつかりました。
2区でみつかった中世の掘立柱建物跡の柱穴から、15~16世紀に焼かれたかわらけがほぼ完形で出土しました。柱の下に埋めたものと思われます。かわらけに溜まっている水は、地下からわき出している水です。風張遺跡は地下水位が高く、特に雨が降った翌日は、穴が水没してしまいます。
7月19日、 2区と3区の空中写真を撮影しました。写真右下に見える穴は、掘立柱建物跡の柱穴です。
7月30日、遺構調査が終了した2区では、重機による深掘りトレンチを掘削しました。調査した面より下層に、遺構・遺物は確認されませんでした。
一辺約2m(下端)の長方形の穴です。中には多量の礫が投げ込まれていました。埋土からは15~16世紀の陶磁器が出土しました。
4区の調査では、一辺約50cmの正方形の穴が見つかりました。中からは井戸枠の可能性のある板状の木材が出土しました。穴の時期は、出土遺物から中世と考えられます。