2020年3月2日
カテゴリ:小島・柳原遺跡群
2018年9月6日
小島・柳原遺跡群の発掘調査が、8月30日(木)に終了しました。
約3年間の調査で竪穴建物(たてあなたてもの)跡35軒、溝跡25条、土坑685基、墓跡66基などがみつかり、出土した遺物はコンテナ約200箱になりました。
今後は、出土品などの整理作業を行い、報告書を作成していきます。
【南上空からみた今年の調査区】
今年度は長野市道柳原117号線をはさんだ両側を調査しました。若干の土器が出土したものの、遺構は検出されず、集落域が広がらないことがわかりました。(●今年度の調査区)
最終日に発掘調査の終了式を行いました。例年にない猛暑のなか、調査を支えて頂いた作業員の皆さんに感謝します。
カテゴリ:小島・柳原遺跡群
2018年8月20日
8月1・2日(水・木)に小島・柳原遺跡群の遺跡調査指導委員会が開催されました。委員の先生方から遺跡の調査や塔鋺形合子(とうまりがたごうす)等の出土物の整理について、ご指導・ご助言をいただきました。
【調査の報告】
初日は、塔鋺形合子をはじめとした小島・柳原遺跡群の調査について報告後、今後の調査についての検討を行いました。報告内容は、遺跡の調査から、塔鋺形合子のX線CT観察、類例調査、鋳型、付着繊維の分析と多岐にわたりました。
【遺物の見学】
2日目は、長野市内から出土している古代の仏教関連遺物の見学をしました。長野市埋蔵文化財センター様のご協力をいただき、塼仏(せんぶつ)や瓦、塑像(そぞう)など貴重な品々を熟覧し、委員の先生方からご意見をいただきました。
カテゴリ:小島・柳原遺跡群
2018年6月20日
平成30年度の長野東バイパス改築工事に伴う発掘調査を4月から開始しました。
今年度の調査地点は昨年度調査を行った地点の北側で6月19日(火)に、遺跡の状況を信州大学教育学部の教員・学生のみなさん9名が見学にみえました。
【昨年度までの調査地点】
塔鋺形合子(とうまりがたごうす)に関心がある方もあったので、一昨年度出土した地点を見ながら、遺跡の概要や出土した時の様子を説明しました。
【昨年度出土骨のクリーニング】
昨年度までに出土した人骨を丁寧にクリーニングしているようすも見学いただきました。こうした地道な作業の上に、歴史の研究が成り立っていることを、改めて認識された方もいたようです。
カテゴリ:小島・柳原遺跡群
2017年12月22日
今年度の発掘調査が、11月30日で終了しました。竪穴(たてあな)建物跡15軒、土坑304基、溝跡15条、墓跡43基の調査を行いました。
地元をはじめ多くの皆様に、御理解、御協力をいただき本当にありがとうございました。
【平安時代の竪穴建物跡】
この建物跡は一辺約6mと大型で、主柱穴以外に壁際に柱穴(図中●)があります。遺跡内の他の建物跡とは大きさも構造も異なる建物であった可能性があります。昨年度、塔鋺形合子(とうまりがたごうす)が出土した竪穴建物跡も同じ特徴を持っています。
【古代瓦】
奈良時代ころに製作された古代の平瓦(ひらがわら)の破片が出土しました。こちら側(製作時の外側)には、格子目叩きがわずかに残っています。
【古代瓦】
同じ瓦の反対側(製作時の内側)です。全体に布の痕が残っているのがはっきりとわかります。
カテゴリ:小島・柳原遺跡群