8月末で、調査区中央部の調査が終了しました。ここでは、掘立柱建物跡や竪穴住居跡、平地建物跡などの遺構が種類ごとにまとまりをもって南北に並んでいるようすが見られました。現在、調査は中央部からより西側の部分へと移っていますが、ここは昨年度調査区のすぐ隣に当たります。昨年度の調査でみつかった遺構とのつながりを確認しながら、琵琶島遺跡の全体像を浮かび上がらせていきたいと考えています。
【千曲川上流からみた琵琶島遺跡】
琵琶島遺跡は、銅戈・銅鐸が出土した柳沢遺跡から千曲川上流方面へ少し上った場所にあります。
北(写真右側)から南に向かって、掘立柱建物跡や竪穴住居跡、平地建物跡などの遺構がほとんど重なりあうことなく並んでいます。
調査区の中央部で、東西に長い2棟の掘立柱建物跡が重なりあってみつかりました。いずれも3間×1間の柱間で、梁行(はりゆき)が2.6mです。構造や規模が似ており、短期間のうちに建てかえられた可能性が考えられます。