―平成25年度の発掘調査はじまる―
2年間、発掘調査を進めてきた琵琶島遺跡も、今年度で最後の調査となりました。4月10日から表土剝ぎが始まり、現在、遺構の検出作業を進めています。これまでの調査から、今から約2000年前の弥生時代中期の遺構や遺物がみつかると予想しています。7月末までの調査で、今まで以上の成果が出せるよう頑張ります。
まず、昨年度の続き部分の表土剝ぎを行いました。遺構の検出面は、礫がゴロゴロ含まれている黄褐色土でした。
調査区の東側は、千曲川(写真左側)に向かって傾斜しています。その傾斜地に黒褐色の土が堆積しているようすがわかるでしょうか。黒褐色土の下層が、遺構の検出面になります。
黒褐色の土を取りのぞき、黒く落ち込んだ穴の跡を探しています。人工的に掘られた土坑や木が倒れた痕跡がいくつかみつかり始めました。
傾斜が急になる手前の平らな場所に、直径約40cmの土坑が8基、一定の間隔で並んで検出されました。ほぼ南北方向に主軸を持ち、1間×3間(2.4×4.7m)の掘立柱建物跡です。稲モミを貯蔵した倉庫の跡でしょうか。