古墳時代前期(約1600年前)の集落跡が明らかに
下図に示した遺構のうち、SB107・SM101を除いた遺構は、すべて古墳時代前期と考えています。この集落は「塀」などと考えられる溝跡(SD103~105)が同じ方向に構築され、竪穴建物跡(SB)や掘立柱建物跡(ST)も溝跡と方向が揃っています。集落の中で建物を建てる際に、何らかの規制や計画性があったことが考えられ、一般の集落とは異なることを印象付けます。
古墳の周溝からガラス製の勾玉と小玉が出土
ガラス製の勾玉・小玉は、首飾りを構成していた装飾品です。何らかの祭祀に伴い、古墳の周溝に埋納されたと考えられます。
和鏡が竪穴建物跡から出土しました
平安時代末期(11世紀後半)の竪穴建物跡から青銅製の和鏡が出土しました。古代の和鏡が発掘調査で出土するのは、飯田市内では初のことです。
和鏡は、直径約8.4㎝で、中央の丸い突起(紐)にひもを通す穴が確認できました。また、周縁に6か所等間隔に、内側に折り曲げたような細工が観察でき、六弁の輪花形(六花形)を指向していたのかもしれません。