海岸寺遺跡の発掘調査が始まりました。昨年度の調査では、平安時代の竪穴住居跡や、江戸時代の埋葬された人骨などが発見されています。今年度は昨年度調査の西区と道路をへだてた隣接区と、松本市教育委員会が行った試掘調査の際に礎石建物跡が発見された平坦地の隣を調査する予定です。
調査区内には江戸時代頃に造られた水田の石垣が並んでいます。山側から切り崩して谷側に盛り土し、平坦な地形を造り出していたようです。
近世以降の盛り土の下からは古代・中世とみられる土坑や溝跡が確認されました。
平坦地の盛り土の下は高低差のある複雑な地形になっていました。棚田が造られる前は、薄川に向かう複数の沢をもつ急斜面地だったようです。