Research調査情報

2014年4月23日

出川南遺跡 平成26年度調査情報(1)

出川南遺跡の発掘調査が始まりました。出川南遺跡はJR篠ノ井線南松本駅の一帯に広がる大きな遺跡です。これまでの調査で弥生時代後期から中世までの集落や方形周溝墓、古墳などがみつかっています。前年度に松本市が発掘を行った際、古墳時代前期と平安時代の竪穴住居跡が複数みつかっており、隣接する今回の調査区でも集落の広がりが確認できるものと期待されます。

【調査開始】
調査区境の壁面を観察し、地層の堆積のようすを確認しています。

【遺構の検出】
現地表面下、約1mの深さから、中世~近世と考えられる柱穴跡や、溝跡がみつかっています。

【溝跡の調査】
東西に伸びる溝跡を掘り下げています。溝は深いところで60cm以上もあります。

出川南遺跡

2014年1月27日

海岸寺遺跡 平成25年度調査情報(1)

-発掘調査終了-

8月に始まった今年度の発掘調査は12月17日で終了しました。

周辺遺跡から寺院跡の可能性を想定していましたが、調査の結果、遺跡に残る平坦地は近世の耕作地として造成されたものであることがわかりました。造成地の下からは平安時代の竪穴住居跡や平安時代~中世と思われる掘立柱建物跡の柱穴がみつかりました。

遺物は縄文土器、平安時代の土器片が少量みつかりました。また戦国時代頃の内耳鍋片もみつかりました。

 

【海岸寺遺跡の全景】

遺跡内には県宝千手観音立像(平安時代中頃)を祀るお堂があり、周囲には海岸寺経塚、観音堂の旧地と伝える弘法平があって、この周辺に「かいがん寺」と呼ばれる山寺がかつて存在したと想定されていました。しかし、今回の発掘調査範囲では寺の関連施設は確認できませんでした。


 

【平安時代の竪穴住居跡】

平安時代の竪穴住居跡です。寺との関係は不明ですが、平安時代にはここに人が暮らしていたことがわかりました。

 

海岸寺遺跡

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