―発掘調査終了―
12月25日で塩崎遺跡群の発掘調査が終了しました。
今年度の調査では、弥生時代中期~平安時代の竪穴住居跡68軒、掘立柱建物跡1棟、古墳3基、方形周溝墓1基、木棺墓などの墓跡15基、土坑278基等がみつかりました。土器や石器など、出土した遺物はコンテナに約300箱に上りました。
千曲川左岸の自然堤防上にある調査地は、弥生時代中期から千年以上にわたって人々の生活が営まれ、竪穴住居跡や墓跡などが重複した状態でみつかりました。
墓の周囲に方形に溝を巡らせた方形周溝墓もみつかりました。中央部に墓への入り口として、溝が切れている部分があるのがわかりました。(写真下側)
周溝からは、完全な形に近い壺や甕がみつかりました。
後世の耕作などにより古墳は3基とも墳丘部は残っていません。周溝の形や出土した土器から5世紀後半の円墳と思われます。そのうち千曲川寄りの最も東側にある古墳の周溝からは、多数の土器と共にウマの骨がみつかりました。
長野市内でこの時期のウマの骨が周溝から発見されたのは初めてです。古墳に埋葬された人物や、その葬送の儀礼を考えるうえで貴重な発見となりました。
(写真の骨はウマの下あごと歯)