7月から発掘調査を開始しました。ふじ塚遺跡では過去、町道拡幅に伴う発掘調査を町教育委員会が行っていますが、ごく狭い範囲の調査であったため、遺構・遺物は確認されませんでした。本格的な発掘調査となる今回の成果が期待されます。
遺跡のなかには、ふじ塚古墳があります。ここから富士山がみえることから、「富士塚」と呼ばれるようになったとも考えられています。古墳であるか、中世の塚であるか、発掘で明らかにしたいと思います。
【 遠景】
ふじ塚遺跡は標高835mほどで、眼下に諏訪湖や下諏訪町の市街地が見渡せます。
遺跡の周辺には西側に昨年度調査を行った一の釜遺跡、北西側に武居林遺跡(下諏訪社中学校)、南側に地獄久保遺跡(下諏訪北小学校)が分布しています。
【開始式】
下諏訪町のしごと創生支援施設「ホシスメバ」の一画を現場事務所としてお借りしています。
7月6日に開始式を行いました。
【表土掘削】
重機を使った表土掘削を始めに行います。地表面から30~50cmほど掘り下げたところで、黄褐色の土に変わりました。
次にジョレンや両刃鎌、移植ごてを使って、人力で地面を平らに削り、遺構をみつけます。黒曜石や土器の破片が出土しています。
【遺構検出】
地面を平らに削っていくと、黒褐色をした楕円形の部分がみつかりました。まず半分だけ掘り下げて、穴の断面形や土の埋まり方を確認しながら、遺構の調査を進めていきます。