【令和7年度の南大原遺跡の発掘調査がはじまりました】
本年度は3箇所で発掘調査を同時進行で進めます。4月28日(月)から重機を入れ、5月1日(木)から発掘作業員の皆さんと発掘作業を開始しています。
この発掘調査は、上今井遊水地整備事業に伴って実施するもので、11月末までを予定しています。期間中、大型重機をはじめ、車両が出入りしますので、車のすれ違い等十分ご注意ください。
また、調査区域内には危険な場所もありますので、許可なく立ち入らないようお願いします。発掘の見学を希望される方は、事前にご連絡ください。
皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

【南大原遺跡のこれまでの調査について】
南大原遺跡では、 2回の学術発掘調査(1・2次調査)と県道三水中野線の改良工事に伴う3回の緊急発掘調査(3~5次調査)が行われてきました。1次調査では縄文時代前期後半の土器(南大原式土器=諸磯a式土器)と竪穴建物跡が確認されました。2次調査の調査地点は特定できていませんが、大きな溝跡の底から弥生時代後期の土器が出土しました。1次調査は弥生時代中期後半の竪穴建物跡の調査を目的とし、2次調査では縄文時代前期後半の竪穴建物跡の調査が目的で学術調査が行われましたが、土の中のことは思うように行かないというところでしょうか。
一方、3次~5次調査は、工事によって破壊されてしまう遺跡を記録として保存することを目的とした調査でした。この調査では、弥生時代中期後半~古墳時代前期の集落跡の構造の一端が明らかとなりました。中でも、鉄製品を加工したと考えられる工房跡や、祭祀場と想定される環状土坑列の存在は、注目を集めました。
令和5年度から始まった上今井遊水地整備事業に伴う発掘調査は、6次調査と位置付けられ、3次~5次調査と同様に記録保存を目的とした調査になります。

これまでの南大原遺跡の調査
【令和7年度の調査】
本年度は、事業地内の北大原・舞台地籍と南大原地籍で本格的な発掘調査を、3箇所同時並行で進めていく予定です。
北大原・舞台地籍では昨年度の確認調査で、平安時代の竪穴建物跡がみつかっています。トレンチ調査では遺構の分布が比較的希薄でしたが、調査区全面での遺構検出で、どんな種類の、どんな時代の遺構がどのくらいみつかるか、期待が高まります。

北大原・舞台地籍の調査地点
南大原地籍では昨年度の確認調査で、弥生時代中期後半・平安時代の竪穴建物跡がみつかっています。また、管玉が1点出土しており、昨年度調査した管玉製作工房跡をはじめとした工房跡群が、本年度調査区まで広がっているのかどうか、明らかにしていきたいと考えています。

南大原地籍の調査地点
どんな貴重な遺物が埋まっているか、新たな発見があるのか。今後の調査に乞うご期待です。
南大原遺跡発掘だより2025年度第1号(PDF: 790KB)