【南大原遺跡の発掘調査、終盤戦に突入】
6月から行われてきた南大原遺跡の調査がいよいよ終盤をむかえています。現在は、弥生時代中期(約2000年前)の遺構が中心となっています。その中で新たな発見がいくつかありましたので、そのいくつかについて紹介させていただきます。
【発見1】 土製紡錘車
SB110から土製の紡錘車が出土しました。「発掘だより第3号」でお知らせしたように、すでに平安時代の建物内からは鉄製の紡錘車が出土しています。今回は土製の紡錘車です。鉄製と土製、新旧の差を感じます。2点とも穴が貫通せず未製品です。

土製紡錘車出土状況
(裏側に孔をあけかけた痕跡あり)
【発見2】 玉づくり用の原石
同じ建物内からは緑色凝灰岩製の管玉とその原石、そして製作途中の未製品が出土しており、この建物内で玉づくりが行われていた様子を伺うことできます。さらに佐渡産とみられる赤い色の鉄石英の原石も出土しており、同じく玉製品の原石となったものと思われます。

緑色凝灰岩原石の集石
【発見3】 木棺墓
弥生時代の墓が3基見つかりました。この中の1基は、長方形の穴の中で板を組み合わせて棺をつくり、死者を埋葬した木棺墓であることがわかりました。棺の長さは160㎝あり、大人用の棺と考えられます。残念ながら、副葬品は見つかりませんでした。また人骨も残っていませんでした。

木棺墓の調査風景
【確認調査の範囲拡大へ】
発掘調査を実施する範囲を確定すべく、確認調査のピッチもあがってきました。以前から行っていた北大原地籍・鍋久保地籍・舞台地籍・舞台地籍に加えて、10月からは南大原地籍においても調査が始まる予定です。
南大原地籍の調査は、現在面調査で発掘調査を行っている弥生~平安時代の集落跡の範囲が北側へどのくらい拡がるかを確認するための調査です。

南大原遺跡発掘調査地と南大原地籍確認調査箇所

南大原遺跡発掘調査地(手前)と南大原地籍確認調査箇所(白線内)
【ふしぎな話】
先に弥生時代のお墓が3基みつかったと紹介させていただきました。そのなかの1基は、平安時代の竪穴建物の床下でみつかっています。平安時代の人々は弥生時代のお墓のことを知らずに、先祖のお墓の上で生活していたことになります。

平安時代の竪穴建物床下で見つかった木棺墓(左上)