【本年度の南大原遺跡の発掘調査が終わりました!】
6月3日(月)から始まった、中野市大字上今井で行われた南大原遺跡の発掘調査が終了しました。これからは、出土遺物や写真、図面などの整理作業などを行っていきます。
本年度の発掘調査中にご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。来年度以降も継続して調査を行う予定です。引き続き、皆さまのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

南大原遺跡全景、南から(R6年11月撮影)
【今年度の調査のまとめ】
南大原遺跡調査班は、2年かけて約70万㎡という莫大な事業地のなかに、どれほどの範囲に遺構・遺物が広がっているのか、どのような遺跡なのかを調査しました。その結果、約70万㎡のうち本調査が必要な範囲は約13万㎡にも上ることがわかり、弥生時代中期後半(今から約2,000年以上前)や古墳時代(今から約1,500年前)、平安時代(今から約1,100年前)の人びとが生活していた様子がわかりました。特に注目される成果は、弥生時代中期後半にこの地で玉つくりが行われていたこと(「発掘だより」第6号参照)、また北信濃では初めての発見となった10世紀代(平安時代)の集落がみつかったことです。いくども水害や震災に見舞われた厳しい環境の中、千曲川からもたらされる豊富な資源を糧にして生命活動を続ける、南大原の人びとの力強い営みが感じられました。
来年度以降は、約13万㎡(旧豊井小学校26校分)を対象に大規模な発掘調査を行います。今年度の本調査範囲は、弥生時代に営まれた集落の中でも、モノつくりに特化したエリアであったことがわかってきました。そこで来年度の調査では、モノつくりエリアがさらに広がるのか、それとも生活の拠点となったエリアがみつかるのか、期待が膨らみます。来年度も新たな発見にご期待いただければ幸いです。

玉つくり工房跡(弥生時代中期後半)

玉つくり関連遺物(弥生時代中期後半)
施溝痕の残る碧玉片(上段・中段左)
玉鋸(中段右)
管玉3点(下段)
【南大原遺跡年表2024】
長野県埋蔵文化財センター(長野埋文)と、日本文化財保護協会(日文協)が「南大原遺跡調査団」として一丸となって調査にあたりました。
4月1日 南大原遺跡調査班発足!
新メンバーも加わり心機一転!発掘調査の開始を、今か今かと待ちわびました。
6月5日 本格的に発掘調査開始!
長野埋文5名、日文協5名、作業員10名でスタート!生い茂る草は背丈ほど伸びていて、現場はまるで牧草地、まずは調査する範囲(約167,300㎡)を重機で草刈りしました。


7月26日 玉つくり工房跡を発見!
弥生時代中期後半の竪穴建物跡から、相次いで管玉つくりに関連する遺物がみつかりました。根気強く作業してくれた作業員のみなさん、あっぱれです!

8月10日 現地説明会開催!
猛暑のなか139名の皆さまに来跡いただきました!
竪穴建物跡や出土品を調査員のアツい解説で見学いただきました。何千年も昔の暮らしぶりは皆さまの瞳にどう映ったのでしょうか。
地域の方はもちろん、関東や関西など遠方からも多く見学者が訪れ、南大原遺跡の注目度の高さを感じるひと時でした。


10月16日 2m下から弥生土器発見!
調査も終盤に迫る中、地表面から2m以上下から弥生時代の土器が出土しました。
この土器の発見により、来年度の発掘調査範囲が増大する事態に…!最後まで何が起こるかわからないのが発掘調査ですね。


11月15日 来年度の調査区も土器ザックザク!
今後調査する範囲のうち、どこにどのくらいの遺構があるかを知るために確認調査をしました。すると弥生時代の土器が集中している遺構を発見!今後の調査の期待で、胸がドキ土器!


11月29日 今年度の調査終了!
対象面積167,300㎡の調査を見事に完遂!
長野埋文6名、日文協16名、作業員49名で華麗なフィニッシュです。お疲れ様でした!
ありがとうございました!また来年!
