遺跡の北側からは南北にのびる溝が2本(SD07・08)みつかりました。溝SD07は幅3~4m、深さ1m以上もあり、さらに北側まで続くことがわかっていて、長さは約100mあります。溝の底からは平安時代の土師器(はじき)、灰釉陶器(かいゆうとうき)などが出土しているので、その時期には溝が埋まりはじめたようです。
溝SD08は幅、深さとも約1mで、長さ80mほどが現在検出されています。溝SD07にほぼ平行していることや断面の形がよく似ていることから、2本の溝は、同時期にあったものと考えています。
溝SD08の断面形は先端が少し突出するV字形をしています。溝跡を覆っている土の中には、水が流れたような痕跡がまったくなく、どこかへ給水するための水路とは考えにくいようです。今後、溝の用途について、十分検討する必要があります。
小山寺窪遺跡
- ふりがな
- こやまてらくぼいせき
- 住所
- 佐久穂町大字高野町 マップ
- 立地
- 八ヶ岳東麓、千曲川支流の北沢川右岸段丘上
- 事業名
- 中部横断自動車道建設
- 調査期間
- 平成20-23年
- 時代
- 縄文・古代・中世
- 遺跡の種類
- 集落跡
- 備考
2009年10月9日
小山寺窪遺跡(4)~最新遺跡情報
カテゴリ:小山寺窪遺跡