南大原遺跡

ふりがな
みなみおおはらいせき 
住所
中野市上今井字南大原  マップ
立地
千曲川右岸 
事業名
県道三水中野線建設関連 
調査期間
平成31年4月-令和元年12月 
時代
縄文・弥生 
遺跡の種類
集落跡 
備考
 

2019年7月16日

南大原遺跡 2019年度 発掘調査情報(2)

【調査開始から4か月】

調査開始から、この7月ではや4か月が経過しました。お陰さまで調査は順調に進んでいます。遺跡からは今から約2,000年前の弥生時代の集落跡が発見され、当時のさまざまな生活道具が出土しています。


【南西上空からみた調査遺跡】

梅雨の合間を縫って、6月25日にドローンで空中撮影を行いました。写真で見る通り、今の千曲川は遺跡の左(西)側を流れていますが、明治維新さなかの明治3~5(1870~1872)年、洪水に苦しめられていた地元農民による「瀬替え工事」によって直流化されたことによるものです。工事以前の千曲川は、大きく蛇行して遺跡の右側を流れていました。旧千曲川の痕跡は水田地帯となって今も残っています。弥生集落が営まれた頃も遺跡の右側を流れていたようです。

【深さ2.2mの谷地形】

谷の堆積土内から弥生土器が出土しています。千曲川のはんらんによってできた谷に土器が捨てられたのではないかと考えています。 


【真上からみた調査遺跡】

遺跡上空から撮影した垂直写真です。黄色い部分が竪穴建物跡です。自然堤防上の水はけのよい好立地を選んで集落がつくられています。過去の調査成果によって、8月から調査を進める東側部分にも集落跡が続くことがわかっています。


【土器等が大量に出土した竪穴建物跡】

土器は完全な形をとどめていないものが大半で、まとめて廃棄した状況と推測されます。


【弥生の鉄製品出土!】

弥生時代中期の竪穴建物跡から出土しました。長さ4.8cm。ずっしりとした重量感があります。2,000年前の鉄製品は貴重な出土例です。


【弥生の逸品 赤い鉢】

表面を赤彩し丁寧に磨き上げた鉢形の素焼き土器です。ほぼ無傷の状態で竪穴建物内から出土しました。食べ物を盛り付けていたのでしょうか。

★★★出土品を展示公開します★★★

今回紹介した出土品や写真パネルを、8月から長野市篠ノ井の県埋蔵文化財センター展示室にて公開しています。近くにお立ち寄りの際、お気軽にご覧ください。展示解説も行います。8月からこれまでプレハブ・駐車場のあった場所の調査を開始します。
より大きな成果が期待されます。今後ともご理解、ご協力をお願いします。(発掘現場を見学する場合は、担当者にお声掛けください。)


センター展示室のご案内

住    所 長野市篠ノ井布施高田963-4

公開日・時間 月~金曜日 午前9時~午後5時

      (年末年始、祝休日、8/13-15、展示替期間中を除く)

 

カテゴリ:南大原遺跡

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