Research調査情報

2017年10月5日

山鳥場遺跡 平成29年度調査情報 (3)

発掘で出土した縄文時代中期後半(約4500年前)の土器を観察したところ、表面や裏面、割れ口に凹みが残るものがありました。凹みにシリコンを注入し、固まったシリコンを取り出して走査型電子顕微鏡で観察した結果、その凹みがダイズ、アズキ、エゴマの種の跡であることがわかりました。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ダイズの跡(長さ8.84mm、幅5.08mm)と電子顕微鏡の写真(右)】

野生種よりも大きく、栽培された可能性があります。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【アズキの跡(長さ6.72mm、幅3.60mm)と電子顕微鏡の写真(右)】

野生種と栽培種の中間の大きさで、栽培された可能性があります


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【エゴマの跡(直径2~3mm)が多く見つかった土器(左)と電子顕微鏡の写真(右)】

写真の土器をⅩ線撮影したところ土器の中にエゴマの可能性がある881点の凹みがあることがわかりました。この土器はエゴマを多く混じった粘土で作られたと言えます。

カテゴリ:中信,山鳥場遺跡・三ケ組遺跡,調査情報

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