Research調査情報

2025年5月19日

南栗遺跡2025年度発掘調査情報(1)

【令和7年度の発掘調査がはじまりました】

 令和4年度にはじまった発掘調査は4年目を迎えます。今年度は、島立地区に加え、和田地区の調査が新たに始まりました。調査は11月末日までを予定しています。

 調査区内には危険な場所もありますので、許可なく立ち入らないようにお願いします。発掘の見学を希望する方は、事前にご連絡を下さい。

 地域の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

令和7年度の発掘調査範囲

 

【判明した集落の規模と時期】

 昨年度の調査では竪穴建物跡が107軒、掘立柱建物跡が5棟みつかりました。

 約40年前の長野自動車道の調査分を含めると竪穴建物跡軒数は520軒以上を数え、松本盆地最大級の古代遺跡であることが判明しました。

 そしてこの集落は、古墳時代の終末期(約1300年前)から平安時代後期(約900年前)のおよそ400年にわたり営まれていたことが判明しました。

3区竪穴建物跡分布状況(四角い形の影が竪穴建物跡)

 

【古代の竪穴建物跡の姿】

 古代の竪穴建物跡は地面を方形に掘り込んで壁と床を作り、床に柱を立て、茅のような植物の束を重ねて屋根を葺いたと考えられます。建物の大きさは1辺が5m前後のものが多いです。

 竪穴建物跡からは土器の破片が出土します。1軒の建物跡から多い時には数百片も出土することがあります。破片は洗浄後に接合作業を行い、器の形を復元します。

発掘調査を終えた竪穴建物跡

竪穴建物跡から出土した土器の破片

復元された竪穴建物跡(立科町大庭遺跡)

八ヶ岳旧石器研究グループ『佐久の古代遺産図録』より

 

【カマドとは?】

 竪穴建物跡の壁からはカマドが発見されました。カマドは、石などを芯材に粘土を貼り付け、壁と天井を作ります。天井に穴を開けて煮炊き用の甕を差し込み、手前の焚口から火を燃やし、煙は壁に掘られた穴を通り外に出る構造になっています。

カマドの発掘調査状況

カマドの復元図

長野県埋蔵文化財センター2005『三角原遺跡』より

 

南栗遺跡発掘だより2025年度第1号(PDF: 1145KB)

カテゴリ:中信,南栗遺跡,調査情報