【新たに2基の古墳を発見しました!】
4月から始まった発掘調査で、用地内北側の地区から新たに2基の古墳(第17・18号古墳)が確認されました。なお、第16号古墳は、昨年度の発掘調査で中世(16世紀)の礎石建物跡であることが判明したため、現在、道路用地内では第12~15号古墳、第17号古墳、第18号古墳の計6基の古墳が確認されています。
第17号古墳は、表土を取り除く作業中に石室の奥壁とみられる石材が現れたことから発見されました。掘削範囲を広げて調査を進めると、石室は約6.0m×1.5mで、現在調査中の第12号古墳とほぼ同じ規模をもつ、安塚古墳群の中でも比較的大きな横穴式石室であることが分かりました。
第18号古墳は、表土掘削中に耕作土の中から扁平川原石がみつかりました。石室に使われる石によく似ていたことから慎重に掘り進めたところ、規則的に並ぶ石が現れ、新たな古墳を確認しました。耕作土からみつかった石は、石室の一部であった可能性があります。
今回みつかった2基の古墳は、今年度中に発掘調査を行う予定です。どんなことが分かるのか、今後の調査をお楽しみに!

用地内遺跡範囲と古墳発見地点
(太線:道路建設範囲 ……:遺跡範囲 ★:古墳発見地点)

第17号古墳
北側に奥壁とみられる石が2個あり、石室は南側に向かって開くつくりと考えられます。

第18号古墳
石室の一部が道路用地の外へ続いているため、全体像を確認することはできませんが、用地内に残る部分から多くの情報が得られることを期待しています。
【発掘!第12号古墳】
第12号古墳は、令和3年度に松本市教育委員会が行った試掘調査でみつかった古墳です。今年度は、この古墳の発掘調査を進めています。
石室は長さ約5.8m、幅約1.4mの横穴式石室で、安塚古墳群の中でも比較的大きな規模です。北側には2つの石を組み合わせた奥壁があり、その両側を側壁が挟み込む特徴的なつくりとなっています。また、東西の側壁にはそれぞれ立柱石(石室を区切る立てた石)が設けられ、石室を2つの空間に区切るつくりであることが分かりました。墳丘(古墳の盛り土)は後世の開発によって失われていますが、石室の東側では周溝(古墳の周りを囲む溝)を確認しました。
石室内からは、7世紀末から8世紀前半頃の須恵器がまとまってみつかりました。第12号墳古墳はこの頃に築かれた可能性が高いと考えられます。

石室内の調査が進む第12号古墳(南東から撮影)
第12号古墳からみつかった遺物(撮影方向不同)

食べ物を盛る器と蓋(須恵器坏・坏蓋)

高台の付く坏

注ぎ口の付いた壺(はそう)

坏蓋