Research調査情報

2026年6月8日

中野市 南大原遺跡 2026年度発掘調査情報(1)

【令和8年度の発掘調査がはじまります】

 6月5日(金)から、中野市大字上今井字南大原、鍋久保地籍の2地区で発掘作業を行います。これまでの調査の成果と合わせて各地区の生活の痕跡を記録して、各時代の文化や生活の特色を明らかにしたいと思います。

 今回の調査は、上今井遊水地整備事業に先立って令和5年度から継続して実施し、本年度は11月末までを予定しています。期間中、大型重機をはじめ、車両が出入りしますので十分ご注意ください。また、調査区域内には危険な場所もありますので、許可なく立ち入らないようお願いします。

 皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

南上空からみた南大原遺跡(令和7年撮影)

 

【南大原遺跡ってどんな遺跡?】

 『長野県中野市遺跡詳細分布図』( 2006中野市教育委員会)には、縄文・弥生・平安時代の遺跡として記載されています。

 1950年(第1次調査)と1957年(第2次)に中野市上今井在住の故神田五六さんと地元の高校生が中心となって発掘調査が行われ、1950年の調査では縄文時代前期後半の竪穴建物跡がみつかり、そこから出土した土器は「南大原式土器」と命名されました。

 その後、1979年(第3次)に旧豊田村教育委員会が、2011~2013年(第4次)と2019・2020年(第5次)に当センターが、いずれも県道三水中野線改良工事に伴い発掘調査を実施し、弥生時代中期後半から後期を主とした集落遺跡であることが明らかとなりました。第6次発掘となる今回は、2023年に逆川地区で江戸時代の水田跡、2024・2025年には南大原地区で弥生、古墳、平安時代の集落跡、北大原と舞台地区で平安時代の集落跡が発見されました。

南大原遺跡全体図

 

【今までの発掘のおもな成果】

 

第5次調査(2019・2020年)南大原地区

 弥生時代中期後半から後期の集落遺跡であることが明確になり、祭祀場と想定される環状土坑列がみつかりました。今回はここに隣接する北東側を調査します。

 

第6次調査(2024年)北大原地区

 トレンチで、縄文後期の堀之内式土器(約3,800年前)の深鉢形土器の破片が出土しました。

 

第6次調査(2024年)南大原地区

 弥生時代中期後半(約2,000年前)の栗林式土器が出土しました。

 

 

第6次調査(2025年)南大原地区

 弥生時代中期後半の竪穴建物跡(玉つくり工房跡)から、玉つくり関連遺物となる、原石(緑色凝灰岩)、溝跡が残る碧玉片、玉鋸、管玉3点が出土。また、建物跡から複数の管玉や勾玉が出土しました。

 

 

第6次調査(2025年)南大原地区

 奈良時代の竪穴建物跡から、5枚重ねの須恵器が出土、右は下から2枚目の墨書土器

 

第6次調査(2025年)舞台地区

 平安時代中期の竪穴建物跡から出土の八稜鏡。

 

南大原遺跡発掘だより2026年度第1号(PDF:880KB)

カテゴリ:北信,南大原遺跡,調査情報